【成長に欠かせないもの】

苦しい。辛い。キーパーをしていて

何回そう思ったかわからない。


何百回心が折れそうになったか、

何百回泣いたかわからない。


GKはミスが許されない。


どれだけ信頼を積み重ねても、どれだけ素晴らしいプレーをしていても「1つのミス」過ちで全てが崩れてしまう。


どれだけ練習しても全力で取り組んでいても絶対に失点に絡むことになるし、ミスをするポジション。


それがキーパー。


これほど過酷でこれほど残酷なポジションはあるだろうか。


人生「どんどん挑戦しろ、失敗しても大丈夫」って言われる中、GKは挑戦するというよりも堅実で確実なプレーを求められ、大事な試合であればあるほど失敗は許されない。

 

本当にGKは理不尽であり難しい。


自分は「ゴール前に立ちたくない」

そう思った瞬間が人生に2度ある。


一度は全国高校サッカー選手権大会決勝でペナルティエリア外でハンドしてレッドカードを貰った時。


2度目は1年間通して行われる大学リーグで最終節手前、自分のミスでチームが負け降格した時。


あの時期ほどキーパーしたくないと思った事はなかった。ゴールに立つのが怖くて怖くて仕方なかった。

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あの日から今日までずっと自分に問いかけてきた。「自問自答」してきた。


「なぜ俺はゴール前に立つ?」

「なぜ俺はキーパーをするのか?」


吐きそうになるまでした練習も、逃げたくなるようなプレッシャーに押し潰されそうになりながらも何回も立ち上がり何回も乗り越えてきた。


それはなぜか。

 

「自分のセーブで勝ってチームメイトと笑う為」

自分はこれに尽きる。この瞬間がたまらない。

 

自分のセーブでチームが勝ちみんなが喜んでいる姿を見る事が何よりも嬉しい。


その為ならどんな事でも頑張れる。

その為なら何度失敗しても何度ミスしても立ち上がりまた頑張ろうと思える。

 

苦しみや辛さで前が見えなくなってしまったら一度自分に問いかけて欲しい。

 

すると少しずつなぜGKをしているのか、これから先どんな事を成し遂げたいのか見えてくる。

 

自分は苦しくなったら自分自身に問いかける。

夢。目標。喜び。それは何なのか。


そして自問自答をしている内に少しずつ自分のことが好きになっていった。より自信を持てるようになっていった。


今までプレッシャーに感じていたネガティブなものが熱く強いエネルギーに変わっていった。


GKがより成長し輝く為に必要なものは「自問自答」なのかもしれない。


自分と向き合い、自分を知り、自分が努力して積み上げてきたことの道筋を辿る事により「自信」と「目的」がより明確になる。


これらは強いエネルギーになり、熱量を生み出しチーム、仲間、周りさえも巻き込む。


明日も全力で積み重ねよう。

最高の瞬間を味わう為に。

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